初恋~ある女の恋愛物語~
その日の夜

大介は自分の部屋に
帰っていった

私は1人布団の中で
幸せな気持ちで
眠りに落ちた

私が待ち望んでいた
馨さんが夢に現れた

馨さんは何も言わずに
笑顔で私に手を振った

私は追いかけようとも
せずに、手を振り返した

もちろん笑顔で

迷いもなく、後を
追いかける事もなく
手を振っていた

その笑顔を待っていた

幸せになれよと
言ってくれている
その優しい笑顔を

馨さんは私が
お墓参りに行くのを
待っていたのか

大介の言葉を
待っていたのか

どっちにしろ
私たちを祝福して
くれているのがわかった

その笑顔が
それを証明していた

優しく手を振り
私に向けた笑顔

もう現実に見る事は
出来ない笑顔
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