初恋~ある女の恋愛物語~
相変わらずかかってくる馨さんからの電話

『もうやめてよ!』

そう言った私に馨さんはちょっと怖い声で

『じゃあ番号変えろよ』

と冷たく呟いた

そうだ

そしたら正ちゃんとも切れる事になる

それが一番いい方法かもしれない

『わかった。じゃあね』

私はそれだけを言って一方的に電話を切った

初めて馨さんに冷たくされた事に腹が立った

バイトは辞められない

店長も良くしてくれていたし時給が良かった

馨さんと顔を合わせるのが気まずかった

でもバイトはバイト

私は割り切っていた

自分の中にあった正ちゃんへの気持ちも早く忘れようと必死になっていた

携帯番号は変えた

アドレスも変えた

これで断ち切れた

うわべだけは…
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