初恋~ある女の恋愛物語~
大介は部屋から
出て行ってしまった

大介の部屋に残された
私は携帯を開いた

正ちゃんからの何度もの着信が表示されている

友達からのメールも

馨さんからのメールも
あった

私は正ちゃんに
電話をかけ直す気は
全くなかった

どうせまた、私を
信じていない行動

私をうんざりさせる
その行動

並んだ着信に
ため息が出た

友達と馨さんには
メールを返した

いつも通りに

今心臓が張り裂けそうなほどにドキドキしている素振りを見せないように

返信が終わると、私は
携帯の電源を切った

大介が戻ってきてから
また話をするのに
邪魔されたくなかった

最初から携帯は
サイレントにしていた

おかげで、今開くまで
気付かなかったのだ
< 99 / 409 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop