一生片想い ーそれでも私はあなたを想い続けますー
冷たくなったベランダの手すりに足をかける。



ここから落ちたら、死んじゃうかな。



それでも、いいや。



ゆっくり、ゆっくり、身を乗り出す。



さようなら。



みんな、ありがとう。









「ゆずっ!!!!!」



後ろで怒鳴り声がした。



ビクッと体が震える。



「…こ、こないでよっ!」



誰かは見なくてもわかる。



私の恋をめちゃくちゃにした、最低な男だ。



「私はあなたが大嫌い!!もう、どうでもいいの!」



そして、信介をにらみつける。



隣にいたまりんが叫んだ。



「ねぇ、ゆず、そんな馬鹿なことしないで!」



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