どっちが年上だか分らない

買い物を済ませマンションに帰ると早速オムライスを作り始めた

「おっ!やった2日連続オムライス」とにこにこな翔ちゃん

「いくら好きでも連続って飽きないの?」とフライパンを動かしていると

「全然、オムライス好きだから」と言いながらリビングに行ってしまった

・・・

急に翔さんに呼び出された俺はその理由を教えてもらえずにいた
場所をリビングから翔さんの部屋に移すとさっそく口を開いた

「拓斗お前今トラブルとか何か抱えてるか?」

「トラブル?」

「つい最近だけど水城が尾行された」

「え?」と急に拓斗の顔が険しくなった

「水城が言うには背後から視線を感じたらしい
あいつそういうの敏感だから本当だと思う
結局そのときは何もなく済んだがちょっと気になってな
水城には心当たりはないと言ってたから俺ら周りのことかと思ってな」

拓斗は暫し考えこむと「まさか」と呟く

「拓斗?心当たりあるのか?」

「実は・・」と話すと翔さんの目が鋭くなった

「そのオンナそれで完全に諦めたのか?」

「あの場できっぱり断ったけどあの顔は納得していないように見えた
でも大学では全く近づいてこなくなったので諦めたと思ってた」

「拓斗、そのオンナから目を離すな
そういう輩は簡単には引かないと思うぞ
親父がアテに出来なかった分何をしてくるか分らない
水城にはなるべく1人にならないように言っておく」

「分った」

「お前も十分注意しろよ」

「はい」とそこまで話すとドアがノックされた

「翔ちゃん、拓斗ご飯できたよ」

「おー分った今行く」

「水城には黙っておく、余計な心配はかけたくない
出来ることならこっちでカタをつけるぞ」
そう言うと部屋を出てリビングに向かった


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