どっちが年上だか分らない

その後、今後の話をしたあと拓斗は帰っていった
翌日は普通に会社に行き、帰りは1人の時は駅からタクシーを使うようにした
彼女もあの日以来接触してくることはなかったが
今までに経験したことがなかった出来ごとに毎日が緊張の連続だった

翔ちゃんもなるべく早く帰るようにしてくれているし
翔ちゃんが帰れないときは拓斗が来てくれたりしていた
そんな日が数日続いたある日
その日は拓斗が来てくれたのだが彼女がとうとう現れた

駅前からマンションまでの道を歩いていると玄関前に人影が見えた
近づいていくと向こうも気がついたみたいでこっちを見ていた
玄関前まで来ると天王寺さんは私を睨みつけていた
拓斗は天王寺さんを見ると

「今後2度と俺たちに近づくな、これ以上何かしてくるようなら
こっちもそれなりのことをさせてもらうぞ」

「貴方達に何が出来るっていうのよ」

「確かに俺1人じゃ出来ないかもしれないがこっちには強い味方がいる
まぁ誰かさんのように親に泣きつくとかはしないが」と鼻で笑うと
彼女はかっと顔を赤くしてこっちを睨んできた

「このあとどうするかはアンタ次第だ
しかしこっちの忠告を無視するなら手段は選ばない
その時はアンタ1人ではすまないと言うことを覚えておいた方がいい」

「どういうイミよ」

「アンタの親父さんがこのこと知ったらどう思うかな?
あの時はあれで済んだが次はあの時の様にはいかないってことだ
あの人のいい親父さんがどんな顔をするか楽しみだ」とニヤリと笑った


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