どっちが年上だか分らない
同期会が始まって1時間くらい経ったところで
二階堂くんは席を移動していた
そして代わりに海斗が隣に座った
「水城、お疲れ」
「海斗もお疲れ、今週は忙しかった?」
「いつものことだ」ぐいっとビールを飲んだ
海斗は拓斗の兄で大学は一緒だったけど会社も一緒になるとは思わなかった
所属する課も同じ営業、とは言っても私は1課で海斗は2課だ
まぁ同じフロアで仕事しているのでお互いよく顔は見かける
しかし彼も外回りとかでいつも忙しそうだ
「ところで翔さんに聞いたぞ、大変だったな
もうしっかり解決したんだろう?」
「翔ちゃんと拓斗が助けてくれたからもう大丈夫だよ
心配かけてごめんね」
「実は水城が視線を感じたって話は聞いてたんだよ
その後も気になってたから近況報告はもらってた
俺にも何か出来るかって聞いたんだけど任せとけって言われて
まぁそばで見守ってたって訳だ
しかし拓斗はひと言も話さないんだよなー
少しは兄貴を頼ってくれてもいいのに」
「でもそれが拓斗でしょ?」
「まあそうなんだがな、とにかく無事で良かったよ」