どっちが年上だか分らない
●Four
日々少しづつだが仕事も増え忙しい毎日を過ごしていた
営業課所属だが外回りはほとんどなく他の営業マンのサポートというのが
私の役割となっている
残業もたまにあるけどさほど遅くならずに帰れるので苦にはならない
ちなみにウチの会社は週のうち1日だけノー残業の日がある
週に1回くらい早く帰って家族で過ごそうとか、たまには友達と会おうとか、
すなわち、Off(生活)とOn(仕事)のメリハリをつけようということらしい
これは社長の提案だとか、なのでその日は社長も早く帰宅するらしい
そして今日はそのノー残業の日、定時まであと少しとなったところで
課長に声をかけられた、何だろうと思いながら会議室に呼ばれるとさっそく
「南雲さん見合いしてみないか?」と言われた
見合い?私が?としばし固まっていると南雲くん?と呼ばれ我にかえった
「ひょっとして付き合っている人いるのかな?」
「いえ今はいませんけど聞いてもいいですか?何故私なんですか」
「相手の男性なんだが以前仕事のことでわが社を訪問したことがあってね
その時君を見てひと目ぼれしたらしい
それで会社をとおして見合いを申し込んできた」
「相手の方の名前を伺っても?」
「名前は藍島博人くん年齢は28歳藍島不動産の社員だ」