釣り合わない!!~溺愛コンプレックス~
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翌朝、時間キッカリに私を迎えに来てくれた響君は、昨日キスを避けた事に気付いていなかったのか、いつも通りで
私も少しの気まずさもありながら、いつも通りに接した。
「母さんから車借りてきたから」
車の鍵を私に見せる響君。
「私、挨拶に行かなくて良かったのかな・・・?」
「大丈夫。この旅行中に必ず一度は会うことになるだろうし・・・」
「・・・そうなんだ?」
行き先も告げずに車を走らせる彼に、何度か何処に行くの?と聞いても「着いてからのお楽しみ」と言うだけ。
きっと、響君のことだから私を楽しませてくれようとしてるのだろうけど・・・
なんだか昨日から蔑ろにされてるような気分だ。
車はどんどん町中から離れて
着いたのは綺麗に整えられた・・・森の入り口⁉
看板は立てられていても、英語は中学レベルよりも下回ってるだろう私の英語力では、何を書いてあるかも分からない。
どうして森に来たんだろう・・・
戸惑う私と
反対に、嬉しそうな響君。
綺麗に舗装された道を歩いていくと
教会?らしいものが見えてきた。
「ここって・・・教会?」
「うん。まだ結婚式前だけど、彩葉ちゃんと来たかったんだ」
響君の照れた笑顔に
ようやく
さっきまでの淋しさが消えてなくなる。
響君が本当に、私との結婚を夢見てくれているようで・・・
あんなに淋しかったのに
心の中がほかほか温まっていくのが分かる。