釣り合わない!!~溺愛コンプレックス~
そして、成り行きのままウェディングドレスに着替え
されるがままメイクをしてもらい
自分でも、本当に私なのかと思うほど綺麗に変身した私の姿が鏡に映っている・・・
「なにこれ。
結婚式疑似体験ツアーか何か?」
アメリカ凄っっ!!
なんて
少しずつ調子に乗ってきた私は、色んな角度から、鏡に自分の姿を映して
いつか
本当にやってくるかもしれないその日の事を思い浮かべて、恥ずかしくなる。
そんな私を見ながらシスターは常ににこにこ、何か言っている。
携帯で自撮りしてから響君に見せに行こう!なんて、携帯を準備していると
コンコンッとノック音と共に白いタキシード姿の響君が、現れて・・・
丁度、自撮りでポーズを決めてる所を見られると言う恥ずかしいパターンっ!!
「彩葉ちゃん・・・?」
突っ込むに突っ込めなさそうな、響君。
恥ずかしくて言葉もない。
穴があるなら入りたいっっ!!
顔が一気に赤くなる。
「入るならノックくらいしてよぉ!」
「したけどね」
私の慌てぶりにくすくす笑う彼。
恥ずかしくても、もう開き直るしかない
「アメリカには結婚疑似体験なんてあるの⁉ユニークだね‼
まるで本当の結婚式をするみたいに想像しちゃって、さっき、お母さん達が居るような幻を見ちゃったよ」とケラケラ笑って見せると
「疑似じゃないよ。」と頬笑む彼。
「えっ?」
目を見開く私の目の前で、彼はひざまづくと
そっと、私の手をとる。