釣り合わない!!~溺愛コンプレックス~


そして

私をその瞳に映した。


「今、この瞬間にこの場所で

僕のプリンセスになって下さいますか?」


「えっ?でもっ・・・だって・・・」

響君のお母さんとの約束は⁉

「でも。も、だっても要らないよ。

今すぐ

俺だけのものになってくれる?」


「・・・なっても・・・いいの?」

サプライズすぎて、言葉も出ない。

「じゃあ、今、この瞬間に、君は俺だけのプリンセスだよ。

もう絶対に離さないからね」


私が世界で一番大好きな優しい笑顔。

「絶対に!永遠に離れてあげないからねっ‼」

嬉しくて

大粒の涙を落としながら抱きつくと

そのまま抱きかかえられて

皆が待つ教会へ。

レッドカーペットの上を

私を抱き上げたまま歩いていく響君。


お母さんに妹達夫婦や甥っ子も。

響君のご両親にお姉さん。

緒方さん。

小さいながらも大切な物だけを詰め込んだ、宝箱のような結婚式。




病めるときも健やかなる時も

淋しいときも

幸せな時も

悩む時も

また一つ歳を重ねる時も

喧嘩をした時でも


私は響君に一生の愛を誓います。




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