釣り合わない!!~溺愛コンプレックス~
#4
臆病な恋が結ばれて
重ねたキスはまるで御伽の世界のように
私を魔法にかけた。
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「最近の佐野店長・・・凄くない?」
「なんか、ようやくそれっぽくなってきたよね。」
最近、近くのライバル社が新商品を展開したのをきっかけにうちの店舗どころか、他の店舗まで売上が伸びずに悩んでいた。
今は悪あがきでも、なんでも片っ端から試すしかなかった。
うちの商品がライバル社の商品に劣るわけない。
企画部、デザイン部、開発部
それだけじゃない。営業だって広告部だってみんな必死に闘っている。
みんなの頑張りが形になってここに並んでる商品をいかに、客に提供するかは、店舗の力量にかかってる。
そう思えば、ここに並ぶ一つ一つ、全ての商品に皆の魂が込められている。
ただ、並んでるだけじゃあその魅力の10分の1も伝えられない。
みんなが、どんな思いで作ったのかを考えれば
一つ一つを大切にしなきゃいけない。
レイアウトを変え
商品一つ一つの魅力的なポイントを手作りのPOPで伝える。
深夜まで残業して手作りのPOPを製作した
日もあった。
何日もかけて店内のレイアウトを変えた日もあった。
目的を見つけた私に疲れは無くても
今一つ
何かが足りなくて・・・
頭を抱える夜が続いた。