釣り合わない!!~溺愛コンプレックス~






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「もう、こんな時間よ?あんたたち泊まっていけば?」

お母さんの言葉に三人同時に掛け時計に目をやった。

既に時計は新しい一日の始まりを指している。

「子供たちも寝ちゃってるし、泊まるわ」と、彩月が言うと「私もそうするかなー。」と、勤めている小学校が冬休みに入った彩花も頷いた。

「何?教師も冬休みあるの?」と、驚く私に「ないない。普段休めないからこういう次期に有給使うように言われてるから、休みにしてあったのよ」と、同じように有給があったけど、一度もそんなもの使ったことのない私からしてみれば、羨ましいに尽きる話だ。


「じゃあ、折角だからお酒でも飲む?」と姉妹で一番酒豪の彩花がニヤけるから、彩月と私も調子にノッて「コンビニに買い物行こう」なんて、急々と、支度を始めるのを「私は孫たちと寝てるわ」と、お母さんが呆れたように笑いながら見ていた。

深夜0時を過ぎて

たかだかコンビニにお酒を買いに行くのにはしゃいでいると、突然家のチャイムが鳴った。

「彩月、あなたちゃんと旦那さんに泊まること伝えたの?」

と、慌てて玄関に向かうお母さん。

「泊まるかもって話しておいたから、迎えに来るはずないんだけどな」と、少し戸惑い気味の彩月が、伺うようにお母さんの後を追いかけていく。

私と彩花は、一瞬、目を合わせると苦笑いを浮かべながら、居間で様子を伺うことにした。


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