社長は今日も私にだけ意地悪。
突然の状況に戸惑っている私の声は何とも弱々しい。
現実を認めたくないというのもある。優しくて穏やかな社長は、まさに王子様のような存在だと思っていた。こんなに口が悪くて黒い笑みを浮かべる人だったなんて……。
「何でかっていうと、イラついたから。まだ何も始まってもいないことに対して、不安や愚痴を口にするんじゃねえ」
かなり乱暴な口調でそう言われ、相手が社長だということも忘れて思わず反論したくなる。
でも、出来ない。
相手が社長だからとかそういう訳ではなく、彼が言っていることに一理ある気はするから……。
私が黙り込んでいると、社長は「もう一つの理由は」と言って、再びにやりと黒く笑う。
そして、唇を私の耳元に寄せて。
「……いじめたくなったから」
透き通った綺麗な声に耳元で囁かれ、全身に熱がこもったかのように熱くなる。
「耳まで真っ赤だ」
くすっと笑われながら、社長が右手で私の左耳たぶをいじる。
そこでようやく「や、やめてくださいっ!」と声を発することが出来た。
ああ、信じたくないけれどやっぱりこれが現実のようだ。
王子様のようだと思っていた社長は、口の悪い意地悪な人。
もしかして、私をさっそくRED searchのマネージャーにしたのも、深い理由がある訳ではなく、ただの嫌がらせ?なんて思ってしまう。
現実を認めたくないというのもある。優しくて穏やかな社長は、まさに王子様のような存在だと思っていた。こんなに口が悪くて黒い笑みを浮かべる人だったなんて……。
「何でかっていうと、イラついたから。まだ何も始まってもいないことに対して、不安や愚痴を口にするんじゃねえ」
かなり乱暴な口調でそう言われ、相手が社長だということも忘れて思わず反論したくなる。
でも、出来ない。
相手が社長だからとかそういう訳ではなく、彼が言っていることに一理ある気はするから……。
私が黙り込んでいると、社長は「もう一つの理由は」と言って、再びにやりと黒く笑う。
そして、唇を私の耳元に寄せて。
「……いじめたくなったから」
透き通った綺麗な声に耳元で囁かれ、全身に熱がこもったかのように熱くなる。
「耳まで真っ赤だ」
くすっと笑われながら、社長が右手で私の左耳たぶをいじる。
そこでようやく「や、やめてくださいっ!」と声を発することが出来た。
ああ、信じたくないけれどやっぱりこれが現実のようだ。
王子様のようだと思っていた社長は、口の悪い意地悪な人。
もしかして、私をさっそくRED searchのマネージャーにしたのも、深い理由がある訳ではなく、ただの嫌がらせ?なんて思ってしまう。