社長は今日も私にだけ意地悪。
ステージに上がったからといって、有名歌手のコンサートのように歓声が上がるわけではない。
ちらっとこちらに目を向ける人達はいるものの、興味を持って足を止めたりはしない。
だけど、スタンドマイクの前に立つ木崎さんの表情は晴れやかな笑顔だ。
そして、彼等のライブが始まる。
持ち時間の間に歌うのは三曲。全て彼等が作り出した曲だ。
『一曲目はガツンと明るく、且つお客さんの耳に残りやすいキャッチーな曲にしよう』という白石さんの提案により、路上ライブ時代にも人気があったという一曲を歌っていく。
私も既に聴かせてもらった曲だけれど、聴いていて元気が出るような盛り上がる曲だ。
皆の演奏は勿論、木崎さんのパワフルな歌声にもよく合っている。
すると、ちらちらと人が集まってきた。ステージの前で足を止めていく。お客さんだ!
中学生くらいの女の子二人組や、デート中と思われるカップル、そしてお母さんと手を繋いでいる子供達。
「ほら、早く行くよ」と言って手を引っ張るお母さんに対して、子供が「これ聴いていきたい」と答えているのがステージ脇から見ていて分かった。
お客さんが増えることによって彼等が変な風に調子に乗ることはなかったけれど、やはり嬉しそうなのは見ていて伝わってきた。
一曲目が終了すると、決して大きくはないけれど観客席から拍手が起こった。
盛り上がった空気のまま、二曲目に突入。その後、お客さんが大きく増えることはなかったけれど、最後の三曲目が終わる頃には、パイプ椅子は全て埋まり、立ち見の人もひと目では数え切れないくらいになっていた。
大成功に終わったと言っていいんじゃないだろうか。少なくとも私はそう思う!
ちらっとこちらに目を向ける人達はいるものの、興味を持って足を止めたりはしない。
だけど、スタンドマイクの前に立つ木崎さんの表情は晴れやかな笑顔だ。
そして、彼等のライブが始まる。
持ち時間の間に歌うのは三曲。全て彼等が作り出した曲だ。
『一曲目はガツンと明るく、且つお客さんの耳に残りやすいキャッチーな曲にしよう』という白石さんの提案により、路上ライブ時代にも人気があったという一曲を歌っていく。
私も既に聴かせてもらった曲だけれど、聴いていて元気が出るような盛り上がる曲だ。
皆の演奏は勿論、木崎さんのパワフルな歌声にもよく合っている。
すると、ちらちらと人が集まってきた。ステージの前で足を止めていく。お客さんだ!
中学生くらいの女の子二人組や、デート中と思われるカップル、そしてお母さんと手を繋いでいる子供達。
「ほら、早く行くよ」と言って手を引っ張るお母さんに対して、子供が「これ聴いていきたい」と答えているのがステージ脇から見ていて分かった。
お客さんが増えることによって彼等が変な風に調子に乗ることはなかったけれど、やはり嬉しそうなのは見ていて伝わってきた。
一曲目が終了すると、決して大きくはないけれど観客席から拍手が起こった。
盛り上がった空気のまま、二曲目に突入。その後、お客さんが大きく増えることはなかったけれど、最後の三曲目が終わる頃には、パイプ椅子は全て埋まり、立ち見の人もひと目では数え切れないくらいになっていた。
大成功に終わったと言っていいんじゃないだろうか。少なくとも私はそう思う!