社長は今日も私にだけ意地悪。
「いいなー、凛だけ」ぶぅ、とわかりやすく拗ねてみせる井ノ森さんに、「また子供ににこにこして……」と呆れ気味の白石さん。
でも青野さんが「良かったな」と言うと、木崎さんは「ああ」と答えて、また笑った。
今回は、出演料なんてものは一切出ない。あえて言うなら市役所の方からいただいた昼食のお弁当とペットボトルのお茶くらいだ。
……そのはずだったのに、木崎さんは最後の最後でとても大きな報酬をもらったのかもしれない。
「ねえ、この後皆で桜のライトアップ見ていこうぜ!」
元気良くそう提案したのは井ノ森さんだ。
桜のライトアップというのは、十九時から行なわれるこのお祭りのイベントの一つだ。
会場内に満開に咲き誇る桜の木々がまるで季節外れの蛍のような美しい点灯を見せてくれるらしい。
「はあ? まだ三時間以上あるじゃねえか」
「凛のケチ! せっかくなんだからお祭りだって堪能したいよ〜。いいよね、めぇちゃん⁉︎」
「はい。実行委員会の方々に改めて挨拶をし終わった後なら構いません。私は車で待っていますので、是非楽しんできてください」
私がそう答えると、四人はキョトンとした顔を向ける。
あれ? 私何か変なこと言ったかな?
すると。
「芽衣さんは何で一緒に来ないの?」
白石さんがそう尋ねてくる。
え? 私も一緒に?
でも青野さんが「良かったな」と言うと、木崎さんは「ああ」と答えて、また笑った。
今回は、出演料なんてものは一切出ない。あえて言うなら市役所の方からいただいた昼食のお弁当とペットボトルのお茶くらいだ。
……そのはずだったのに、木崎さんは最後の最後でとても大きな報酬をもらったのかもしれない。
「ねえ、この後皆で桜のライトアップ見ていこうぜ!」
元気良くそう提案したのは井ノ森さんだ。
桜のライトアップというのは、十九時から行なわれるこのお祭りのイベントの一つだ。
会場内に満開に咲き誇る桜の木々がまるで季節外れの蛍のような美しい点灯を見せてくれるらしい。
「はあ? まだ三時間以上あるじゃねえか」
「凛のケチ! せっかくなんだからお祭りだって堪能したいよ〜。いいよね、めぇちゃん⁉︎」
「はい。実行委員会の方々に改めて挨拶をし終わった後なら構いません。私は車で待っていますので、是非楽しんできてください」
私がそう答えると、四人はキョトンとした顔を向ける。
あれ? 私何か変なこと言ったかな?
すると。
「芽衣さんは何で一緒に来ないの?」
白石さんがそう尋ねてくる。
え? 私も一緒に?