社長は今日も私にだけ意地悪。
「芽衣からの記念すべき初メッセージだったからな。お前が再度送信してくるのを辛抱強く待っていたが、その様子だとメッセージを送ったこと自体を忘れてたか?」
「ち、違います! それは忘れていません!」
「じゃあ内容、言えるな?」
「あ」
しまった。内容なんて忘れましたと言えば良かった。
「ほら、芽衣。早く言えよ」
そう促されると、ますます恥ずかしくなり、どんどん言えなくなる。
私のそんな様子には気付いているはずなのに、目の前の意地悪な彼は追及をやめない。
すると。
「早く言わなきゃキスするぞ」
え……。
何それ。どうしてそんなことが言えるの?
今気が付いた。私は社長のことが好きだけれど、彼に悪者になってほしい訳じゃない……。
あわよくば私の気持ちは伝えたいなんて思っていたけれど、両思いになりたいとは思ってはいなかったんだ。
こうして二人きりでドライブに来たり、寒い中ジャケットを貸してくれている時点で私の頭の中には〝浮気〟の二文字が過っていたけれど……もしかしたら、彼は私のことを妹のように可愛がってくれているだけかもしれないとも思っていた。
だけど、『キスするぞ』なんて。
そんな浮気決定な言葉、聞きたくなかった。
「ち、違います! それは忘れていません!」
「じゃあ内容、言えるな?」
「あ」
しまった。内容なんて忘れましたと言えば良かった。
「ほら、芽衣。早く言えよ」
そう促されると、ますます恥ずかしくなり、どんどん言えなくなる。
私のそんな様子には気付いているはずなのに、目の前の意地悪な彼は追及をやめない。
すると。
「早く言わなきゃキスするぞ」
え……。
何それ。どうしてそんなことが言えるの?
今気が付いた。私は社長のことが好きだけれど、彼に悪者になってほしい訳じゃない……。
あわよくば私の気持ちは伝えたいなんて思っていたけれど、両思いになりたいとは思ってはいなかったんだ。
こうして二人きりでドライブに来たり、寒い中ジャケットを貸してくれている時点で私の頭の中には〝浮気〟の二文字が過っていたけれど……もしかしたら、彼は私のことを妹のように可愛がってくれているだけかもしれないとも思っていた。
だけど、『キスするぞ』なんて。
そんな浮気決定な言葉、聞きたくなかった。