キミはずっと、かけがえない人
7th*ほろ苦い愛
美月の目が思いっきり見開かれている。
そして、口があんぐり開いている。
子供たちは、見たことない人がいて不思議そうにしている。
「こんにちは」
こないだの神妙な表情はどこへ行った?
いつも通りのさわやかさでにっこり笑っている。
「あっ、こんにちは」
慌てて美月も挨拶を返す。
たぶん、美月の頭の中は混乱していると思う。
「じゃあ亜依、また帰りに連絡して」
「うん、分かった」
そう言って、笑顔で彼は去って行く。
あれから一週間、神妙な面持ちはあの時以来ない。
至って、いつも通りだ。
昨日だって、今日美月と逢うから早く寝たかったのに、結局日付が変わってから寝ることとなった。
今朝も、ベッドの中でヤることはなかったけど、なかなか離してもらえなかった。