キミはずっと、かけがえない人



子供たちは気配を察してか、大人しくテレビを見ている。

まぁ、大人しくなるように美月がDVDを流しているんだけど。



「アイツと親戚だって話しはしたっけ?」

「ああ、本家と分家とか。でも、それ関係では逢ったことないって」

「そうそう。で、アイツのじいさま、つまり本家の当主は湖陵コーポレーションの会長なんだって」

「…………えっ⁉湖陵コーポレーション⁉あの大手の⁉」



やっぱり、驚くよね。

中学一緒だった私でさえ知らない話しなんだもん。



「そのじいさまに、見合いさせられた」

「え?誰と?」

「アイツ」

「ん?……佑哉くんと亜依が見合いしたの?」

「そう」

「え?何で?全然話しが見えないんですけど」



美月が混乱していた。

まぁ、私が断片的にしか言っていないからだけど。



「じいさまが会長なら、その息子が社長。そして、その孫は時期社長となる」




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