キミはずっと、かけがえない人

「それは、佑哉くんが時期社長ってことだよね？凄いね」

「そうだね。時期社長になるため、今では湖陵で働いているらしい。それと同時か、女にフラフラするのもやめたらしい」

「今は、そんな相手はいないと……」

「それでなぜか、アイツと結婚しろと言われた。私が元カノだってことも知った上で。全て調べていた」

「え？元カノってこと、有利なの？」

「アイツのことをよく分かっているから、いいらしい。それと、親戚だってこと。関わりがなくても、分家なのは大きいらしい」

「でもさ、時期社長なら大手らしくどこかの令嬢と結婚すればよくない？」

「それは、役に立たないからダメだとか。秘書として、一緒に働いて欲しいらしい」

「あ、亜依、資格持ってたよね？」



それに、こくりと頷く。

美月も納得した表情になる。



「で、結婚するの？付き合ってないって言ったけど、婚約したの？すごい、イイ雰囲気だったけど」

「結婚なんてしないし、婚約してない。
嫌だって言い続けたのに、強行策に出られた」

「強行策？」

「今、一緒に住んでいる」