キミはずっと、かけがえない人



「拒否したつもりだよ。でも、男の力には勝てないし、どこかでしたいって思っていたのかもしれない……」

「付き合ってた時は、最後までしてないもんね」



そこまで知っている美月だからこそ、素直に全てを話せる。

受け止めてくれるかは別にして。

私がちょっと遊んだ時でさえ、美月は知っている。

これは、他の誰も知らないこと。

それなのに、彼が知っているのは、今の状況ではすごい嫌なことだ。

後悔さえしてしまう。



「ちなみに、1回限りじゃないよね?どのくらい?」

「……毎日。休みになると、午前中はほぼ潰れる」

「えっ……。ヤりすぎじゃない?佑哉くんも体力あるねぇ」

「感心するとこじゃないし」

「でも、なんとも思ってない人と毎日する?確かに、一緒に寝てれば我慢は出来ないかもしれないけど。
それでも私ら、32だよ?20代じゃないんだから、欲求を解消するだけのために毎日しないでしょ」

「だけど、元々は女とフラフラしてた」

「それって、いつやめたの?」




< 113 / 210 >

この作品をシェア

pagetop