キミはずっと、かけがえない人



「そこまでしといて、付き合っていないのがおかしいよ。さっきの2人の様子からにして、ラブラブなカップルにしか見えなかったよ?」

「ちょっと、そんなこと言わないで。なんか恥ずかしいから」



長い間、彼氏なんていなかったから、そんなこと言われ慣れていない。



「そんな風に見えたんだから、亜依は自信を持っていいって」

「自信なんて……今の状況で持てないでしょ。あくまで契約だよ?彼は、会長のご機嫌取っているだけかもだし」

「イヤー、だったら最初からフラフラもしないでしょ。昔の話しでも、反感買うだけだよ」

「そう……なのかな」

「まぁ、クリスマスまで待ってみなよ。その時に、亜依も自分の気持ちを正直に言ったらいいよ」

「え……言うの?」

「言わないとこのままでしょ。少なくとも、佑哉くんが正直に言ったらそれに答えなくちゃ」

「それもそうか……」



イヤ、それもそうかじゃない。

自慢じゃないけど、告白なんてまともにしたことがない。




< 116 / 210 >

この作品をシェア

pagetop