キミはずっと、かけがえない人
よく分からない。
よく分からないけど、家に向かう途中に市役所へ寄って婚姻届を出してから帰った。
帰ったあとは、すぐにベッドに押し倒された。
「えっ……本気?シャワー浴びるとかないの?」
「そんな余裕、マジでない」
そう呟くように言うと、少し荒々しい感じで私の唇を彼のソレで塞ぐ。
それと同時に、忙しなく手も動いている。
彼が用意したワンピースのはずなのに、もどかしいなんて呟きながら。
「んっ……どうして、そんなに急いでるの?もう、逃げる訳ないって分かってるよね?」
そんなことを聞きたくなるぐらい、何かを急いでいるようにも見える。
それを指摘すると、服を脱がしたあとの私の体の上に沈み込む。
え、なんかまずいこと言ったかな。
「……正直、あんな熱烈な告白を受けるとは思っていなかった。今日ぐらいはさ、最後までカッコ良く決めたかった。でも、全て亜依に持っていかれた」