キミはずっと、かけがえない人



「あ、佑哉くん……」



なぜか、彼が店まで来ていた。



「迎えに来たんだけど、早かった?」

「大丈夫。もう帰るところだったから。
ってか、ごめん。わざわざ迎えに来てもらって」

「そんなの当然でしょ。遅くなっても、迎えは来るよ」



そんな会話をしたたころで、はっと思い出した。

ここには、社員さんがいたんだと……。

振り向けば、みんなが納得したような雰囲気で私たちを見ていた。



「川崎さん、こちらが?」



1人がにっこり笑って聞いてくる。



「はい。えっと、旦那です」



どう紹介すればいいのか分からなくて、旦那と言った。

でも、なんだか照れるんだけど。




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