極上社長とのスイーツレシピ。

皆……今日の姿を見て
次は、一緒のペアに組みたいと誘っていた。

あ、私も誘いたかったのに……。

次のお菓子教室では、ペアを交替が出来るらしい。
気に入った人が居れば、ずっとペアを組んでもいいし
いろんな人と組みながら
相手を見つけるシステムらしい。

これだと誘うことも出来ないし
話しかけることも出来なかった。

遠くに居る社長を見ながら
切ない気持ちになった。

まるで夢のような出来事だったけど
本当に夢だったのかも知れない。

ひとときの儚い夢。

残りのケーキが入った箱を見つめると
私は、その場を後にした。

やっぱり遠くしか見ることが出来ない社長より
スイーツの方がいい……そう自分に言い聞かせながら

翌日。
会社に行くと変わらない日常になっていた。
平凡な日常。

ハァッ……とため息を吐いた。

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