極上社長とのスイーツレシピ。

あんなに刺激的な事があった後だと
日常がさらに地味に見える。

やっぱり。あれは、夢だったのだろうか?

「どうしたのよ?随分とため息を吐いて。
昨日は、楽しみにしていた
お菓子教室ではなかったの?」

同僚で友人の津田紗奈恵(つだ さなえ)が
そう聞いてきた。

「うん。凄く楽しかったよ。
ドキドキして」

「えっ?いい人でも居たの?」

「……うん。ちょっとね」

昼休みに私は、紗奈恵にその事を話した。
近くのカフェでランチをしながら

「えぇっ!?あの……桐生社長と
スイーツを作ったの!?」
 
もちろん驚かれたけど……。

「うん。今でも夢ではなかったのかと
思うのよね……」

普通なら社長と話せることなんてない。

< 34 / 106 >

この作品をシェア

pagetop