彼と愛のレベル上げ


「えと、よかったんですか?そんなにすぐにログアウトして」

「モモと一緒にいるのにゲームしてもつまらないでしょう?」

「あのっ、私の事なら……」

「モモの事を言ってるのではないですよ。むしろモモで遊んだ方が楽しいですしね?」


ちょっ、なにそれっ、
大体私は……


「ジュンさんっ、私はおもちゃじゃないですっ」

「ハハハ、冗談ですよ。ゲームするならモモと一緒じゃないと楽しくないですから」


もうっ、ハハハじゃないですよっ
でも、普段の主任が見たいと言った私のお願いをきいてくれたのかな?






それから、近くを散歩してスーパーに行き夕飯は主任がパスタを作ってくれた。
ほんとに何でもない普通の週末の過ごし方。


――いつか主任と家庭を築くような事があれば、こんな風なのかな?


いつか?
こんなに離れていてそんな日なんてくるのかな?


あぁ私やっぱりおかしい。
一緒にいればこんなに幸せなのに、同じぐらい不安が一緒に襲ってくる。

きっと一人になったら幸福感がどんどん薄れていって、また寂しさと不安ばかりが残るんだ。


「……モモ?」

「え?」


あ、いけない。
主任と一緒にいるときにまた私っ


「すみませんっ、ぼぉーっとしちゃって」

「昨日までの疲れがまだ残ってましたか?」

「あ、いえ…」

「今日は早く休みましょう」


主任がそう言ってくれたし、また私が変な事を言い出さないうちに寝てしまえばいいんだよね。

その日私は主任の香りに包まれて眠りについたのはすぐだった。
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