彼と愛のレベル上げ
紅茶をいれてリビングに向かう、後ろから富貴子さんが切り分けたタルトを運んでくれている。
全員分の飲み物を置き終わったとき
ピンポーン―――
入口の門から呼び鈴を押す音が聞こえた。
富貴子さんがインターホンをすぐに取り、何か一言二言話をすると解錠ボタンを押した。
え?もしかしてお客様?
それならお茶の準備を別にしないといけないし、そう思ってお婆様に聞いてみた。
「あの?お客様ですか?」
「あぁ桃華ちゃん。蜜柑子さんの息子さんがお迎えに来てくださったの」
蜜柑子おばさんの息子さん=潤兄なわけだから……
この場所で私はどんな顔をして潤兄に会えばいいのか。
ど、どうしよう?
この場所っていうか
このメンバーって言うか
あぁもうっ
先延ばししてしまった自分を恨む。
主任も潤兄も
お互いの事を良く思ってないわけだし
まさか大人だからバトルはしないだろうけど
それでも……
「桃華ちゃん?玄関まで行ってもらってもいいかしら?私はカップを用意してくるわ」
そう言ってキッチンに戻ってしまったお婆様。
あぁ、もう
この状況は現実で
これから起こるであろう事態を考える。
とはいえ、このままでいるわけにもいかないから
「…はい」
重い足取りで玄関へと向かう。
迎えに来るなら早過ぎじゃないの?潤兄。まだ二時過ぎだよ?
ていうか、迎えにわざわざ来なくても
ここからなら駅近いし、お母さんも一緒だし。
むしろ何で来たの?
いやいや、何で来る事になったの?だ。
頭の中では潤兄への文句やら疑問やらで一杯で、顔を見た瞬間に文句から出てしまいそうだ。
いやいや、ここはお婆様の家で大きな声を出せばリビングから主任が飛んでくるかもしれない。
ここは冷静に大人な態度で……
―――カチャ
「こんに――」
「いらっしゃい、潤にぃ…」
私が出ると思っていなかった潤兄は驚いたのか、挨拶を途中でやめると私の名前を呼んだ。
「桃っ」
全員分の飲み物を置き終わったとき
ピンポーン―――
入口の門から呼び鈴を押す音が聞こえた。
富貴子さんがインターホンをすぐに取り、何か一言二言話をすると解錠ボタンを押した。
え?もしかしてお客様?
それならお茶の準備を別にしないといけないし、そう思ってお婆様に聞いてみた。
「あの?お客様ですか?」
「あぁ桃華ちゃん。蜜柑子さんの息子さんがお迎えに来てくださったの」
蜜柑子おばさんの息子さん=潤兄なわけだから……
この場所で私はどんな顔をして潤兄に会えばいいのか。
ど、どうしよう?
この場所っていうか
このメンバーって言うか
あぁもうっ
先延ばししてしまった自分を恨む。
主任も潤兄も
お互いの事を良く思ってないわけだし
まさか大人だからバトルはしないだろうけど
それでも……
「桃華ちゃん?玄関まで行ってもらってもいいかしら?私はカップを用意してくるわ」
そう言ってキッチンに戻ってしまったお婆様。
あぁ、もう
この状況は現実で
これから起こるであろう事態を考える。
とはいえ、このままでいるわけにもいかないから
「…はい」
重い足取りで玄関へと向かう。
迎えに来るなら早過ぎじゃないの?潤兄。まだ二時過ぎだよ?
ていうか、迎えにわざわざ来なくても
ここからなら駅近いし、お母さんも一緒だし。
むしろ何で来たの?
いやいや、何で来る事になったの?だ。
頭の中では潤兄への文句やら疑問やらで一杯で、顔を見た瞬間に文句から出てしまいそうだ。
いやいや、ここはお婆様の家で大きな声を出せばリビングから主任が飛んでくるかもしれない。
ここは冷静に大人な態度で……
―――カチャ
「こんに――」
「いらっしゃい、潤にぃ…」
私が出ると思っていなかった潤兄は驚いたのか、挨拶を途中でやめると私の名前を呼んだ。
「桃っ」