彼と愛のレベル上げ
それを見ていた潤兄が「何もそんな言い方しなくてもいいだろ?」といつもの調子で主任に言う。
「部外者は黙っててください」
潤兄にピシャリと言い捨てる主任。そして、
「リビングでみなさん待ってますから、ともかくこちらへ」
そう言うと、私の手を握ったまま振り向きもせずに歩き始めた。
この状況で、私はどっちをフォローすればいいのか。
主任が何でこんなにも手を繋ぐ事にこだわっているのか。
潤兄の前でどんな態度を取っていいのか。
今すぐ答えの出そうもない問いに、頭の中はパンクしそう。
リビングにつくと主任は、
「すみません、お待たせして。モモが内鍵の開け方がわからなかったようで遅くなってしまいました」
え?
私、内鍵の場所わかったし、すぐに開けられたのに。
「桃はあいかわらずドンくさいからなぁ」
潤兄も普通に話してる。
あ、れ?
さっきのやり取りってなんだったの?
潤兄もお婆様にご挨拶をして、和やかな雰囲気に会話は進められている。
主任も潤兄も普通に笑ってるし、なにそれ。
へんに焦って
あたふたして
すごい頭の中フル回転で悩んだ私はなんだったの?
なんとなく納得いかないままタルトを一口食べると、
「うわーこれっすごくおいしぃー」
「あら、桃華ちゃんお行儀悪い」
家にいるときのようにお母さんは私を叱るけど、
「えーだって、ケーキ屋さんのよりもおいしいよ?」
私は、お気に入りのケーキ屋さんに買いに行こうと思っていたのに、それを上回るおいしさにびっくり。
感動して言葉もつい出ちゃうって。
「はは、朔也も喜びますね」
「あら、これって堂地さんのお友達の…なんだったかしらあのレストランの名前……?」
お母さんとは一度も行った事ないし、話だけではレストランの名前までは覚えてないかもしれない。
「あーあのイケメンシェフのレストランね?」
行ったことあるおばさんも同じみたいでそれを見て私は苦笑する。
しかもイケメンシェフって。
覚えかたが、蜜柑子おばさんぽい。
「あそこは本当にうまい、でもケーキなんて売ってたか?桃」
「あー今回は特別にお願いしてくれてたみたい」
「だよな、あの時そんなのなかったよな」
潤兄のその言葉に主任の手がピクリとしたのを私は気付かなかった。
「部外者は黙っててください」
潤兄にピシャリと言い捨てる主任。そして、
「リビングでみなさん待ってますから、ともかくこちらへ」
そう言うと、私の手を握ったまま振り向きもせずに歩き始めた。
この状況で、私はどっちをフォローすればいいのか。
主任が何でこんなにも手を繋ぐ事にこだわっているのか。
潤兄の前でどんな態度を取っていいのか。
今すぐ答えの出そうもない問いに、頭の中はパンクしそう。
リビングにつくと主任は、
「すみません、お待たせして。モモが内鍵の開け方がわからなかったようで遅くなってしまいました」
え?
私、内鍵の場所わかったし、すぐに開けられたのに。
「桃はあいかわらずドンくさいからなぁ」
潤兄も普通に話してる。
あ、れ?
さっきのやり取りってなんだったの?
潤兄もお婆様にご挨拶をして、和やかな雰囲気に会話は進められている。
主任も潤兄も普通に笑ってるし、なにそれ。
へんに焦って
あたふたして
すごい頭の中フル回転で悩んだ私はなんだったの?
なんとなく納得いかないままタルトを一口食べると、
「うわーこれっすごくおいしぃー」
「あら、桃華ちゃんお行儀悪い」
家にいるときのようにお母さんは私を叱るけど、
「えーだって、ケーキ屋さんのよりもおいしいよ?」
私は、お気に入りのケーキ屋さんに買いに行こうと思っていたのに、それを上回るおいしさにびっくり。
感動して言葉もつい出ちゃうって。
「はは、朔也も喜びますね」
「あら、これって堂地さんのお友達の…なんだったかしらあのレストランの名前……?」
お母さんとは一度も行った事ないし、話だけではレストランの名前までは覚えてないかもしれない。
「あーあのイケメンシェフのレストランね?」
行ったことあるおばさんも同じみたいでそれを見て私は苦笑する。
しかもイケメンシェフって。
覚えかたが、蜜柑子おばさんぽい。
「あそこは本当にうまい、でもケーキなんて売ってたか?桃」
「あー今回は特別にお願いしてくれてたみたい」
「だよな、あの時そんなのなかったよな」
潤兄のその言葉に主任の手がピクリとしたのを私は気付かなかった。