彼と愛のレベル上げ


「近いうちに、両親に会ってもらえませんか?」


ご両親に?会うってことは……


「富貴子さんが全部ばらしてくれました。母に」


主任のお母様ってことは、富貴子さんの娘ってことだから。

親子が仲良ければ今までの事はすべて筒抜け……


「純哉の嫁は桃華ちゃんじゃないとダメよ?ってね」


嫁?
よめ??!!


あまりにも驚いてその手を離した私に主任は不安そうに瞳を伏せて


「いや、なんですか?」


いや、じゃなくて
だって、嫁?ですよ?


ってことは結婚……

ええええええ

声にならずに頭の中で叫ぶ。

主任と私がケッコン?


「モモ、言ったでしょう?離さないって」

「え、でも、」

「一生離しませんよ?」

「そういう、意味。だったんですか?」

「…他にどんな意味があるんですか?」


いや、だって


「でも、あのっ


言いかけた私の鎖骨をツツツと指でなぞって微笑む主任。


「こんなにおいしそうに仕上がってきてますしね?モモ?」

「ぇ、」


あの、食べ物じゃないですよ?私。

確かに興奮して、体は熱くなってきてるけれど……

さっきはずされた鎖をサラリとテーブルの上に置くと、かがんでから一気に私を抱き上げる主任。


「や、あのっ…」

「昨日は我慢しましたしね?」


主任はニヤリと笑ってから、軽く口づけをおとした。


「や、でも、あの。まだ夕方…」

「夜ならいいんですか?あーでももうすぐ夜だし、イイですよね?」


もう一度口付けられてから、有無を言わさず歩きだす主任。

落とされないように慌てて首に手をまわすと。


「モモは積極的ですね?」


だから、そうじゃなくて
落とされるから、だからっ



ベッドにそっと下ろされて

ベッドがきしむ


「俺だけのモモだってこと教えてください」

「や、あのっ……」


抵抗しようとするその唇に音を立ててキスを落とすと。


「十分待ちましたよ、モモ」


思いっきり顔を寄せた主任が目の前にいる。

覆いかぶさるようにしているのに、全く重さは感じない。


「昨日、イイ子にしていたご褒美貰ってもいいですよね?」


いたずらっこのような顔で微笑むと、今度は深く口づけてきた
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