彼と愛のレベル上げ
心と体と会話と触れ合いと
今日は待ちに待った金曜日。

営業が渡してくる書類も今日だけは処理スピードが早い。
それを見た担当営業が調子にのって仕事を増やしたけど、今日だけは黙って処理していった。

我ながら現金って思うけどだって休みの日に主任と話して以来、本当に毎日指折り数えてた。

ニヤニヤして気持ち悪いなんて言われても、今日の私にはそんなの痛くも痒くもない。



定時きっかりに仕事を終わらせて着替えて、事務所を出るまでの所要時間は10分。
最短記録かもしれない素早い動きで事務所をあとにした。


今日は車で来ていて、帰りにスーパーで買い物をしていく予定。

お料理はさすがにまだ振舞えないけど、主任の好きなビールの銘柄を冷蔵庫に補充しようと思ってる。



現在の時刻は7時半。そろそろ電車に乗るかな?

少しでも長い時間一緒に過ごしたいし、片づけとかお風呂に入ったりもしておきたい。

急いでマンションに帰りご飯を流しこんでシャワーを浴びやっと一息。


今日は金曜日でハウスクリー二ングの方がお部屋に入ってくれてる日。

私は毎日しているつもりでもプロの方のお掃除は完ぺきで、朝よりもすごく綺麗になっている。

なによりも顕著に表れているのは水回り、シンクはもちろん蛇口にも水滴一つなくきれいに磨きあげられている。

それに部屋の空気までもが浄化されていたような気がした。



シャワーを浴びてスッキリしたのはいいんだけど、こういうときって化粧はどうするの?

服は?自分の家だし部屋着でいいの?

でもでも、月に数回しか会えないのにスッピンで部屋着ってわけにも…


9月になったとはいえ、まだ暑いからお風呂上がりの私はキャミ一枚に短パン姿。

そんな姿で自分の部屋の中をウロウロして何も決められないまま時間だけが過ぎていく。

と、ともかくっ
髪をまず乾かそう

全然答えになってないんだけど、さすがに濡れ髪のままいるわけにもいかず浴室に行きドライヤーで乾かした。


さっきもメールが来ていないか確認したけど『受信メールはありません』だった。


――お仕事忙しくて帰ってくるの、真夜中なのかな?

そこになり響いたのは



ピンポーン



え?こんな時間に誰?
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