彼と愛のレベル上げ
「知りたくない事でも、知らされてしまう事って結構あるからな。その辺うまく自分の中で消化できるかって所だろうけど」
なんか潤兄の言ってる事って、自分の事のように聞こえるけど体験談?
「んー…何か難しいね」
「で?そう言う桃はどうなんだよ」
今まで普通に答えてくれたのに、急に私に聞くなんて。
こっちがわかんないから質問したのに、私だっていまだによくわかんないんだけど。
「え?あーえと、知りたいなぁってちょっと思ったんだけど…知りたくない事も出てくる事だってあるんだなぁって考えたら」
正直……
「怖い?」
ズバリ言い当てられて、驚いたけど。
私の性格を知っている潤兄のことだからこんなの想像の範囲内なんだろう。
「あー…うん、そんな感じ。」
「まっ、そう思ううちは踏み込まないほうがいいと思うけどな」
踏み込まないほうがいい。
確かにそうだよね、
自分からそこに踏みこんどいてこんなの違うとか見たくなかったとかそんなのは許されない。
だから潤兄はそんな風に言ってくれたんだろう。
「そっか」
「桃も、そんなこと考えるようになったんだなぁ……」
しみじみ言う潤兄。
潤兄はいつまでも私を小さな子供のように思ってる。
だから、そうじゃないことをアピールするためにも。
「そりゃー、もう25ですからっ」
「いや、年齢じゃなくてな、俺だってそれ言ったら28だし?」
うん、潤兄も28だもんね、色々あるよね。
「そっかーそうだよねー潤兄とは25年の付き合いかー長いよねー」
「ま、途中十年ぐらい抜けてるけどな」
「そっか、そうだよねー」
その十年の間に初彼ができたり、数人と別れも経験したからこそ主任にも会えた。
潤兄だってそういう人もいただろうし、潤兄のことだからもっとたくさんの恋愛をしてきたんだろうなぁ。
「よし、じゃ帰るか」
「うん」
なんか今日は潤兄と色々な事が話せてよかったなぁ。
やっぱり潤兄は私の事何でも知ってて頼りになるし、この先もずーっとこんな風にいられたらいいな