彼と愛のレベル上げ
初めての出張
九月も半ばになり、新しい家にも慣れて毎日徒歩通勤をしていた。
そのおかげでなんか体は健康的になったような気がするけど、日に焼けたような気もする……。
ホワイトニングしないとダメよなんて言ってた望亜奈さんの言葉が今になって身にしみる。
十分ほどで事務所に着き、着替えを終えて席に着くとそこに担当営業の鈴木さんがやってきた。
一緒に部長に呼ばれているらしいんだけど、失敗なんてした覚えもないし何だろうと思いながら黙って鈴木さんについていく。
「失礼します」と言ってそのパーテーションの中に入った。
「あぁ鈴木くん。天ケ瀬さんも、朝から悪いね」
「いえ、あの何か……」
私、何かやらかしました?
とは聞けずに口ごもる。
「十月にある本社の会議は二人一緒に出席してもらうことにしたから」
今まで本社の会議は部長と主任が出席していた。
主任がいなくなった後は部長と営業が持ち回りで行ってたのに……
「私もですか?」
私はただの営業補佐という立場。
なのになぜ私?
私が主任と一緒に店舗まわった時のレポートを部長も読んでいたらしい。
それで一度、担当営業と一緒に会議に出て最終的にはレポート提出というミッション―――
「あ、あの……?」
「ようするに本社の会議の感想を聞かせてもらおうと思ってね」
会議の感想?
そんな軽い気持ちで出席するものじゃない。
なのになんで『お茶いれてね』みたいな感じで部長は言うんだろう?
「堂地君からは天ケ瀬さんを営業にと推薦もあったからね」
「え、でもそれは……」
主任にはきちんとその時にお断りを入れた。
私は営業補佐としての仕事をしたいと。
なのに、なぜ今その話が?
「本人にやる意思がないのに異動させるわけにもいかないからね」
「え?あ、はい」
「まぁそんなわけだから、鈴木君と一緒に本社の会議頼んだよ」
いやいや、部長。だからどんなわけ?
私が営業に行きたくないってわかってるのに。
今更なぜ?そんな事を言い出すのか。
部長の意図がわからない。
そのおかげでなんか体は健康的になったような気がするけど、日に焼けたような気もする……。
ホワイトニングしないとダメよなんて言ってた望亜奈さんの言葉が今になって身にしみる。
十分ほどで事務所に着き、着替えを終えて席に着くとそこに担当営業の鈴木さんがやってきた。
一緒に部長に呼ばれているらしいんだけど、失敗なんてした覚えもないし何だろうと思いながら黙って鈴木さんについていく。
「失礼します」と言ってそのパーテーションの中に入った。
「あぁ鈴木くん。天ケ瀬さんも、朝から悪いね」
「いえ、あの何か……」
私、何かやらかしました?
とは聞けずに口ごもる。
「十月にある本社の会議は二人一緒に出席してもらうことにしたから」
今まで本社の会議は部長と主任が出席していた。
主任がいなくなった後は部長と営業が持ち回りで行ってたのに……
「私もですか?」
私はただの営業補佐という立場。
なのになぜ私?
私が主任と一緒に店舗まわった時のレポートを部長も読んでいたらしい。
それで一度、担当営業と一緒に会議に出て最終的にはレポート提出というミッション―――
「あ、あの……?」
「ようするに本社の会議の感想を聞かせてもらおうと思ってね」
会議の感想?
そんな軽い気持ちで出席するものじゃない。
なのになんで『お茶いれてね』みたいな感じで部長は言うんだろう?
「堂地君からは天ケ瀬さんを営業にと推薦もあったからね」
「え、でもそれは……」
主任にはきちんとその時にお断りを入れた。
私は営業補佐としての仕事をしたいと。
なのに、なぜ今その話が?
「本人にやる意思がないのに異動させるわけにもいかないからね」
「え?あ、はい」
「まぁそんなわけだから、鈴木君と一緒に本社の会議頼んだよ」
いやいや、部長。だからどんなわけ?
私が営業に行きたくないってわかってるのに。
今更なぜ?そんな事を言い出すのか。
部長の意図がわからない。