もう少し早く先生に出会いたかった…
その授業が終わった後友達にも言われた。
「今日先生瑞歩って言ったよね!?」
「ビックリしたよー!!」

1番ビックリしたのは紛れもなく私だと思う。
でも先生に対して素直になれない。
先生とすれ違ってもやっぱり目を合わせれない。挨拶できないでいた。

そして卒業式前の家庭学習期間がきてしまった…

私はこの長い休みを利用して先生を忘れようと思った。そしてスッキリ卒業しようと思った。

でも私の誕生日の日、私は高校三年生でありながらお酒を飲み、先生に電話をした。
「先生何してますー?今日自分誕生日なんですよー!!祝ってください!」
「わかったわかった。今なにしてんのよ」
「友達とご飯きてます!じゃあケーキ買ってください!」
「わかったから早くかえれよー」

そういって電話を終わった。
しかし次の日電話したことをあまり覚えていなかった。

そして卒業式の前日登校の日。
先生を見るとやっぱり忘れられなかった。
遠くにいても目で追ってしまう。
やっぱり好きだ!忘れられない…

そして卒業式の日…
先生にさよならを言えなかった。

「神さま…私まだ女子高生でいたいよ…」

心の底からこう思った。
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