エリート社長の許嫁 ～甘くとろける愛の日々～

力強い言葉にコクンとうなずく。私、今、顔が真っ赤になっている自信がある。


「さて、腹減ったな。今日はなに？」


翔さんは空気を変えるかのようにそう口にする。


「は、はいっ。今日は冷しゃぶです。温野菜もつけましたので、たっぷり食べてくださいね」
「肉は早いもの勝ち？」
「野菜をちゃんと食べるならどうぞ」


私が釘をさすと、「厳しいな、砂羽は」と彼は楽しそうに微笑む。

それからすぐにテーブルに食事を並べた。


「砂羽は料理がうまいな」
「そんなことはないですよ」


彼は、サイドメニューに作った里芋の煮つけをおいしそうに咀嚼している。


「いや、この優しい味付けがいい」
「ありがとうございます。それじゃあ、今度はなにを作ろうかな」
「え、もう次の話？」


彼が驚いている。
だけど、あなたと一緒にいると楽しい未来が見えるんだもの。