エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
茶会の会場までは車で四十分ほど。
郊外の緑あふれる庭園の中にお茶室がある。
駐車場に車を停めたあとお茶室まで、少し冷たくなってきた風を感じながらゆっくりと歩みを進める。
「茶会なんて、高貴な人間になった気分だ」
「でも、私みたいに着物が着たいという別の理由で始める人も時々いますよ?」
「きっかけはなんでもいいじゃないか。俺と砂羽が出会ったのも偶然だろ?」
そう言われるとその通りだ。
あのとき翔さんが通りかからなかったら、今でもブランピュールとの取引はなかったかもしれないし、こうして隣にはいなかっただろう。
茶室に到着して、いよいよ茶会が始まった。
翔さんはあらかじめ作法について学んでおいてくれたらしく、初回のときの私とはまるで違い、余裕しゃくしゃく。
ピシッと背筋を伸ばして正座する姿は、美しい。
男性の参加者が珍しいからか、それとも彼の放つオーラのせいか、終始参加者たちからの視線が彼に向いていて、なんとなく胸が痛む。
郊外の緑あふれる庭園の中にお茶室がある。
駐車場に車を停めたあとお茶室まで、少し冷たくなってきた風を感じながらゆっくりと歩みを進める。
「茶会なんて、高貴な人間になった気分だ」
「でも、私みたいに着物が着たいという別の理由で始める人も時々いますよ?」
「きっかけはなんでもいいじゃないか。俺と砂羽が出会ったのも偶然だろ?」
そう言われるとその通りだ。
あのとき翔さんが通りかからなかったら、今でもブランピュールとの取引はなかったかもしれないし、こうして隣にはいなかっただろう。
茶室に到着して、いよいよ茶会が始まった。
翔さんはあらかじめ作法について学んでおいてくれたらしく、初回のときの私とはまるで違い、余裕しゃくしゃく。
ピシッと背筋を伸ばして正座する姿は、美しい。
男性の参加者が珍しいからか、それとも彼の放つオーラのせいか、終始参加者たちからの視線が彼に向いていて、なんとなく胸が痛む。