エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「林。少し待っててくれ」
「かしこまりました」
林さんに指示を出した彼は私の腕を引き、部屋へと向かう。
そして玄関のドアが閉まった瞬間、私を壁に追い詰めドンと手をついた。
「砂羽」
「は、はい……」
翔さんの顔が険しい。
「頼むから、無茶はしないでくれ」
ひどく叱られると覚悟したのに、彼は表情を緩め大きく息を吐きだした。
「ごめんなさい」
無茶だったと言われれば、言い返す言葉もない。
だけど、しなくちゃいけない無茶もある。
「砂羽の様子がおかしいとお母さんから電話をもらって。おまけにマルグリットに行ったなんて聞いて……生きた心地がしなかったよ」
『生きた心地』なんて大げさだ。
でも、それほどまでに心配してくれていたなんて知らなかった。
「ごめんなさい。私、デザインを取り返したくて……」
うつむき加減で言うと、彼は私を抱き寄せる。
「かしこまりました」
林さんに指示を出した彼は私の腕を引き、部屋へと向かう。
そして玄関のドアが閉まった瞬間、私を壁に追い詰めドンと手をついた。
「砂羽」
「は、はい……」
翔さんの顔が険しい。
「頼むから、無茶はしないでくれ」
ひどく叱られると覚悟したのに、彼は表情を緩め大きく息を吐きだした。
「ごめんなさい」
無茶だったと言われれば、言い返す言葉もない。
だけど、しなくちゃいけない無茶もある。
「砂羽の様子がおかしいとお母さんから電話をもらって。おまけにマルグリットに行ったなんて聞いて……生きた心地がしなかったよ」
『生きた心地』なんて大げさだ。
でも、それほどまでに心配してくれていたなんて知らなかった。
「ごめんなさい。私、デザインを取り返したくて……」
うつむき加減で言うと、彼は私を抱き寄せる。