エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「彼女とは男女の垣根を超えた信頼があったというか……。まあ、俺の勝手な言い分だけど。彼女から気持ちを聞いたときは、もう砂羽に出会ったあとだったから、俺の気持ちは揺らがなかった」
私の目をまっすぐに見つめそう吐き出した彼は、少し困ったような表情を浮かべている。
「かといって、砂羽に出会っていなかったとしても、稲田の気持ちを受け止めたかどうかはわからない。うまく言葉では言えないけど、やっぱり戦友だったような気がする」
翔さんは私の手を不意に握り、私をまっすぐに見つめる。
「砂羽が傷ついたのに、許してごめん」
「えっ、そんなこと……いいんです」
おそらく翔さんは、彼女の気持ちに応えられなかった罪悪感と、今までの仕事への貢献に対する感謝を、できる範囲で示したのだと思う。
「優しいんだな、砂羽は」
ううん。優しいのはあなた。
私の目をまっすぐに見つめそう吐き出した彼は、少し困ったような表情を浮かべている。
「かといって、砂羽に出会っていなかったとしても、稲田の気持ちを受け止めたかどうかはわからない。うまく言葉では言えないけど、やっぱり戦友だったような気がする」
翔さんは私の手を不意に握り、私をまっすぐに見つめる。
「砂羽が傷ついたのに、許してごめん」
「えっ、そんなこと……いいんです」
おそらく翔さんは、彼女の気持ちに応えられなかった罪悪感と、今までの仕事への貢献に対する感謝を、できる範囲で示したのだと思う。
「優しいんだな、砂羽は」
ううん。優しいのはあなた。