エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
それに加え、社長として経営戦略を練るのも重要な仕事。気疲れしているのはよくわかる。

自然の中で過ごすこの時間が、そんな彼を癒していればいいな。


「しかも、砂羽が隣にいてくれるから、最高だ」
「そんな。私は、翔さんに助けられてばかりです」


少しずつ営業もうまくいくようになってきた。
だけど、まだまだ心無い言葉をぶつけられて落ち込むこともある。

そんな日は、なにも言わなくても私が沈んでいることを察知してくれて、『大丈夫。俺がついてる』と抱きしめてくれるので、また次の日から踏ん張れる。


「砂羽に出会えて、本当によかったと思ってる。伝統に誇りを持つことや信念を貫く大切さ。砂羽のブレない気持ちに導かれて、俺は新たなステージに上れた気がしている」
「私はなにもしてないですよ?」


そう否定すると彼は首を横に振り、私の腰を抱いた。
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