エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「私も、離れません。だって、翔さんのことは私が癒すんだから」
「砂羽……好きだ。愛してる」


繰り返しくれる愛の囁きのせいで、胸がいっぱいになる。
私はなにも言えなくなり、ひたすら彼にしがみついて温もりを貪った。

それからどれくらい経っただろう。
彼は手の力を緩め、私の顔を覗き込んでくる。


「覚悟して。俺の愛はとびきり重いよ」


私が口角を上げてうなずくと、どちらからともなく唇が重なる。
触れるだけのキスが、熱くて甘くて離れたくない。

やがてゆっくり唇を解放した彼は、額と額を合わせたまま口を開く。


「幸せにする。世界で一番だ」
「……はい。私も、翔さんを幸せにします」


そうつぶやくと、もう一度キスが降ってきた。


それからふたりで幸せな夕食を共にした。


「やっぱこれはうまい。ソースも完璧」


自作したデミグラスソースを褒めてくれるロールキャベツは、二人分にしては多すぎたと思ったのに、どんどん減っていく。
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