エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
そもそもモデルのように魅せ方を知っているわけではないのだし、翔さんもそんなことは望んでいない。
ただ、峰岸織物の技術の高さを信じ、あとはそれに幸せの華を添えるだけ。
「行こうか」
「はい」
翔さんはどうやら中までエスコートしてくれるようだ。
彼も和装だとよかったけれど、社長としての役割があるのだからこれで精いっぱいなんだろう。
彼の左手に右手を添え、ゆっくりと足を踏み入れる。
三段ほどある階段を上がると、より一層うしろのほうまで見えてしまい、たじろいでしまった。
でも……。
「あっ……」
小さな声が漏れてしまう。
会場の最後列に、母や橋さん、そして峰岸織物を支えてきてくれた従業員がずらっと並んでいたからだ。
もしかして、これも翔さんのサプライズのひとつ?
そっと彼を見上げると、彼は優しい目で私を見つめる。
『ありがとうございます』
心の中でそうつぶやいてから、視線を前に向けた。
すると翔さんはスッと離れていく。
ただ、峰岸織物の技術の高さを信じ、あとはそれに幸せの華を添えるだけ。
「行こうか」
「はい」
翔さんはどうやら中までエスコートしてくれるようだ。
彼も和装だとよかったけれど、社長としての役割があるのだからこれで精いっぱいなんだろう。
彼の左手に右手を添え、ゆっくりと足を踏み入れる。
三段ほどある階段を上がると、より一層うしろのほうまで見えてしまい、たじろいでしまった。
でも……。
「あっ……」
小さな声が漏れてしまう。
会場の最後列に、母や橋さん、そして峰岸織物を支えてきてくれた従業員がずらっと並んでいたからだ。
もしかして、これも翔さんのサプライズのひとつ?
そっと彼を見上げると、彼は優しい目で私を見つめる。
『ありがとうございます』
心の中でそうつぶやいてから、視線を前に向けた。
すると翔さんはスッと離れていく。