エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
肩下二十センチほどの長い髪の私とは違い、肩のあたりで切りそろえられたストレートの髪が印象的で、すらっと背の高い彼女は視線が鋭く、“できる女”を思わせる。
きちんとマスカラが乗せてある目は、くっきり二重で目力がある。
私も二重ではあるけれど、アイメイクは控えめだ。
けれども彼女を見ていたら、会社を代表して営業に回っているのだから、もっとしっかりメイクをしたほうがいいかもしれないなんて反省した。
おそらく私より少し年上の彼女は、余裕の笑みを浮かべ私を見つめる。
「本日はお時間をいただき——」
「すみません。私はお断りに来たんです」
私の言葉を途中で遮った稲田さんは、淡々とそう口にする。
きちんとマスカラが乗せてある目は、くっきり二重で目力がある。
私も二重ではあるけれど、アイメイクは控えめだ。
けれども彼女を見ていたら、会社を代表して営業に回っているのだから、もっとしっかりメイクをしたほうがいいかもしれないなんて反省した。
おそらく私より少し年上の彼女は、余裕の笑みを浮かべ私を見つめる。
「本日はお時間をいただき——」
「すみません。私はお断りに来たんです」
私の言葉を途中で遮った稲田さんは、淡々とそう口にする。