エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「一ノ瀬さん……。どうされたんですか?」
「急にインスピレーションが湧いてね。時間が空いたから工場にお邪魔して、こんな布を作ってほしいとお願いしてきたんだ。そうしたら、峰岸さんがもうすぐ帰ってくるはずだと聞いて」
それでわざわざ駅まで来てくれたの?
「これを見せたくて」
彼が差し出したのは、あの和洋折衷のデザイン画の試作品の写真だった。
茜色という落ち着いた赤色の生地に、襟元は紫を帯びた深い青色である紺青色の生地がチラリと見えるように重ねてあり、着物の半襟のようだ。
わざとスリットが深く入れてあるスカート部分からも、紺青色の布が顔を出すデザインになっている。
「あぁっ、すごい。もうできたんですか?」
「いや、ここからまだ動きやすさを考えてパターンが変更になる。だけど、こうして平面のデザインが立体的になる瞬間は俺もいつも感動するから、峰岸さんにも早く見せたくて」
「急にインスピレーションが湧いてね。時間が空いたから工場にお邪魔して、こんな布を作ってほしいとお願いしてきたんだ。そうしたら、峰岸さんがもうすぐ帰ってくるはずだと聞いて」
それでわざわざ駅まで来てくれたの?
「これを見せたくて」
彼が差し出したのは、あの和洋折衷のデザイン画の試作品の写真だった。
茜色という落ち着いた赤色の生地に、襟元は紫を帯びた深い青色である紺青色の生地がチラリと見えるように重ねてあり、着物の半襟のようだ。
わざとスリットが深く入れてあるスカート部分からも、紺青色の布が顔を出すデザインになっている。
「あぁっ、すごい。もうできたんですか?」
「いや、ここからまだ動きやすさを考えてパターンが変更になる。だけど、こうして平面のデザインが立体的になる瞬間は俺もいつも感動するから、峰岸さんにも早く見せたくて」