赤ずきんと狼王子
ゆうべいつもの常連さんが、「いつもツケを払わないで申し訳ない」とこっそりとプレゼントしてくれたのだ。
「俺のツテで裏ルートで手に入れたものだ。あんたがユリウス殿下のファンだって知っていたからな」
だからいままでのツケは、なんとか帳消しにしてもらえないか。
そう言って。
「ツケって、いくらくらいあったの?」
「五万ルテ」
「帳消し以上のプレゼントじゃない!」
まさにマルグリットの言うとおりで。
このラルダール国の第一王子、ユリウス・ラルダットは、現在ローラより五歳年上の二十二歳。金髪に青い瞳のかなりのイケメン王子だ。
色白なのにひ弱な感じがしないのは、その鍛え抜かれた体躯のせいだろう。身長は百九十センチは確実にあるし、手足もすらりと長い。顔も小さいし、お人形さんみたいにきれいだ。
なのに毎年行われる闘技大会では、格闘の部でも剣の部でも毎回優勝している腕前で。
しかもまだ王子だというのに、国王の執務もしっかり手伝いをし、功績もあげている。
これでモテないほうがおかしい。
ユリウス王子は、国中のアイドル的存在だった。
もちろんというか、主に女性たちから憧れのまなざしを一身に受けている。
「俺のツテで裏ルートで手に入れたものだ。あんたがユリウス殿下のファンだって知っていたからな」
だからいままでのツケは、なんとか帳消しにしてもらえないか。
そう言って。
「ツケって、いくらくらいあったの?」
「五万ルテ」
「帳消し以上のプレゼントじゃない!」
まさにマルグリットの言うとおりで。
このラルダール国の第一王子、ユリウス・ラルダットは、現在ローラより五歳年上の二十二歳。金髪に青い瞳のかなりのイケメン王子だ。
色白なのにひ弱な感じがしないのは、その鍛え抜かれた体躯のせいだろう。身長は百九十センチは確実にあるし、手足もすらりと長い。顔も小さいし、お人形さんみたいにきれいだ。
なのに毎年行われる闘技大会では、格闘の部でも剣の部でも毎回優勝している腕前で。
しかもまだ王子だというのに、国王の執務もしっかり手伝いをし、功績もあげている。
これでモテないほうがおかしい。
ユリウス王子は、国中のアイドル的存在だった。
もちろんというか、主に女性たちから憧れのまなざしを一身に受けている。