【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「……ない」
「そんなとこに隠すわけないじゃん。」
「やっぱりそうだよね……ってわあ!!」
もう少しでベッドの下に、顔まで突っ込んでしまいそうな私の後ろから声がしてきて。
驚いて顔を上げると、ゴンッとベッドに頭をぶつけた。
痛い、痛すぎる。
「バカだな、天沢ちゃん。
やるとは思ってたけど、ほんとにやるとわね、大人の本探し」
「ちょっ!ミア先輩お風呂早くないですか!?」
「んー?だってシャワーだけだし。
それに悪いこと企んでそうな天沢ちゃんのせいで、ゆっくり入ってられるわけないでしょ」
「……ちぇっ」
「所詮天沢ちゃんの考えてることなんて、見通せるよね、おバカさんだから。」
言い返したいけど無理だ。
口でミア先輩に勝てる気がしない。
別にそこまで言わなくてもいいじゃんか。