【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「なーに可愛い後輩ちゃんいじめてんのかな、君ら」
私の目の前、先輩方の後ろにいるミア先輩と目が合った。
プール掃除しているはずのミア先輩が、なぜか体育館裏にいて。
ちょうど行われていた後輩脅しの目撃現場へと遭遇。
しかも脅されてるのがまた私っていうのが、またなんともカッコつかない。
まあ、ミア先輩が原因なんだけどね。
「きゃっ……!美秋」
「これはその、後輩ちゃんと仲良くしようと思ってさ」
苦し紛れの言い訳をし始める先輩方は、とりあえず隙間なく追い詰めていた私から離れ、ミア先輩の顔色を伺い始める。
「へぇー……仲良くね?」
ミア先輩が鋭い視線でチラッと先輩方を見ると。
疑われていることにドキッとしているのか
それとも先輩の妖しい色気にドキッとしているのか、顔が赤に染まっていく。