【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
その日の頭の中はミア先輩のことで、いっぱいだった。
放課後、落ち込んでる私に気を使って
まい実ちゃんが「話聞かせろや」と、どこからだしてきたのか分からないサングラスを掛け、笑いを誘ってきた。
そんなまい実ちゃんを見て、「ふっ」と鼻で笑った次の瞬間
なんでか分からないけど、ボロボロと涙がでてくる。
「ちょっ、詩!?なんで泣いてるの!?
今の笑うところじゃん!!」
「あっ……れ、なんで泣いてるんだろう私。
あはは……変なの」
まい実ちゃんの優しさに泣いてるのか。
それとも自分からも会いに行けないほど、ミア先輩とギクシャクしてしまったことに泣いてるのか。
どっちかなんて分からない。
けど、会いたいね。
前みたいに、普通に笑いあって
先輩がボケて、私がツッコミむ。
そんな関係に……戻りたい。