【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。





「なんか、天沢ちゃんが素直だと調子狂う」


「なっ!?ミア先輩がっ……」


"言わせたくせに"


そう言おうとしたら、先輩は私の後頭部を掴んで、抱き寄せ、唇を唇にくっつけ。

その言葉さえ奪った。



「んっ……」


何度も角度を変えながら、それでいて甘さは増すばかり。


薄暗い階段、下から響いてくる人の足音。
それら全部がBGMになって、私を興奮させる。



先輩の唇が離れて、すぐに俯く。


きっと顔は真っ赤になってると思う。


だってこんなにも、身体中熱いんだもん
恥ずかしすぎて死んじゃうよ。



「先に言っておくけど。
 俺もう我慢する気ねーから」


横目で見た先輩の顔はいつもより真剣。


ていうか……。



「ミア先輩が我慢してた日なんてありましたっけ?」


「そりゃあ毎日が我慢の連続だったよ。
 天沢ちゃんを目の前にして、あんなことやこんなことが出来ないなんて……」


「あーー!!どうしてすぐその方向にもっていきたがるんですか!!」


「そりゃあ俺が健全な男子高校生だからね。
 でももう天沢ちゃんは俺のだし、心置きなくできるといいますか」


「なにを!?」


「ハハハ、知りたいの?言わせんなよー天沢~、我慢できなくなっちゃうじゃーん」


「……」





< 166 / 309 >

この作品をシェア

pagetop