【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
もう……
ほんっとミア先輩ってば、意地悪なんだから。
それにしても。
「なんで私の教室の前にミア先輩が?」
今日、一緒に帰る約束なんてしてないはずなのに。
不思議に思って長い廊下を先輩と一緒に歩いていると。
ミア先輩が急に方向転換し、鍵が壊れていると噂の空き教室の前に私を引っ張った。
噂は本当だった。
先輩がドアを開け、私を空き教室に押し入れると。
カーテンで閉めきった教室の中は暗く、待てすら許されないくらいスゴイ勢いで、壁に追いやられる。
「なっ、に」
「スキがありすぎるね、天沢ちゃん」
すると、急に先輩の顔が近づいてくるから
いきなりすぎて驚いてしまい、目を逸らす。
だけど逸らされたって、なんにも困らないと。ミア先輩の唇は私の耳元で止まった