【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
電話はくれるのに、会ってはくれない。
そんな気まぐれ彼氏に、モヤモヤし初めてから一週間。
そう、夏休み入って、もう一週間が経った。
甘い出来事なんか起きないまま、もう絶対に私から連絡なんかしてやるもんかと
ベッドの上で正座し、携帯と睨めっこしながら拗ねていると。
携帯が震える。
画面に表示された名前は『ミア先輩』。
4コール目で取ってやろうと思ったけど。
2コール目でとってしまったのは、計算高くなれない証拠。
「もっ、もしもし」
『天沢ちゃん。元気?』
「まあ、それなりに……?」
「そう」
"そう"ってなんだ、"そう"って。
こっちは先輩の声聞けて浮かれてるのに。
全然恋人っぽくない、味気ない電話に泣いてしまいそう。
けど。